高齢者が便秘になりやすい理由

「若い頃はお通じに何の問題もなかったのに、今ではなぜか便秘になってしまっている」と、悩む高齢者は少なくありません。

 

高齢者の便秘というのは、実は健康面においても、心配の度合いが大きいものです。
歳をとれば血圧が上がり気味になるのですが、そこに「便秘状態で、無理やり排便しようと、必死にいきむ」などという行為が加わるとかなり危険なんですよね。

 

ですがどうして、歳をとると、便秘になってしまいやすいのでしょう?

 

「加齢による衰え」は避けられない!?

高齢者の便秘の大きな原因となるのが「加齢による衰え」です。
歳をとれば、誰でもあちこちの機能が衰えてくるものですが、もちろん大腸にも、機能の衰えは発生します。
腸のぜん動運動も、加齢による衰えで弱くなってしまうんですよ。

 

しかし、加齢による衰えの「悪影響の度合い」は、人によってかなりの個人差があります。

 

「歳をとって、もうしんどいから動かない」などという日々をおくっていては、衰えのスピードが速まるのは避けられないでしょう。ウォーキングなどを利用して体力を少しでも長く維持するよう心がけることが大切です。

 

便の量が激減!

高齢者は、「食欲が落ちる」「消化のいいものばかりを食べたがる」という理由で、便の量が若い頃に比べて激減しやすい傾向もあります。
「便そのものが少ないから、なかなか出てこない」という状態になるわけですね。

 

これも、高齢者が便秘になりやすい理由のひとつだと考えられています。

 

「高齢者の食事」にも問題あり!

高齢になるとどうしても、多くの人が「歯が弱っている、などの理由で、やわらかいものを好んで食べる」という傾向が強くなりますが、これも便秘を招く一因と考えられます。

 

なぜなら、やわらかいものを食べると、どうしても噛む回数が減ってしまうからです。噛む行為というのは、実は脳にいい刺激を与える行為でもあるのですが、噛む回数が減ると、当然のことながら脳への刺激作用も少なくなってしまいます。

 

そうなると、脳から「便意を出す指令」もにぶくなってしまいがちで、これが便秘を招くことにつながる、というわけなのです。

 

薬の副作用による便秘

高齢になると、どうしても「持病があるので、薬のお世話にならざるを得ない」という状態の人も多いです。処方される薬の副作用によって便秘になってしまう「薬物性便秘」も、高齢者の便秘の原因として挙げられますよ。

 

たとえば、高齢者に処方されることが多い高血圧の薬や高脂血症の薬は、便秘の副作用が出るケースが多いです。「お医者さんで薬をもらうようになってから、便秘になった気がする」という人は、服用中の薬による副作用で薬物性便秘になっている可能性があるので、医師に便秘のことも相談してみるといいでしょう。