急性便秘と慢性便秘について

便秘というのは、大きく分けると「急性便秘」と「慢性便秘」という2つのタイプがあります。

 

それぞれ、どんなタイプの便秘のことを指すのかについて、ご説明しましょう。

 

急性便秘とは

急性便秘とは、「何らかの理由で、急に便秘になってしまう」というものを指します。

 

もっとも分かりやすい例を挙げると「旅行に行くと便秘になる」というのが、まさにこの急性便秘の典型例と言えますね。
旅行というのは、食生活も日々の生活リズムも、周りの環境も、日常生活とはガラッと変わってしまうので、それが排便リズムを乱してしまい、急性便秘を引き起こしやすいと言われているんですよ。

 

「引越ししたら便秘になった」「転職したら便秘になった」などというのも、急性便秘である可能性が非常に高いです。

 

こうした急性便秘というのは、基本的には「食生活や環境等が元に戻るか、あるいは新しい環境等に本人が慣れるか」のいずれかで自然に解消する、一過性の便秘であるケースが多いです。

 

「旅行から帰って数日もすればお通じが元に戻る」「引越し先の環境に慣れた頃には便秘が軽くなっていた」などという感じですね。

 

こう見ると、「急性便秘って、何も怖いものではないんだな」と思えてきますよね。事実、大半の急性便秘はその通りで、さほど問題視する必要はないのですが・・・

 

それでも、「すべて」の急性便秘が、さほど怖くない存在だというわけではないのです。

 

どういうことかというと、急性便秘の中には、「病気が原因となって起こる、恐ろしい急性便秘」というものもあるんですよ。
急性便秘を引き起こす病気の代表格となるのが、「腸捻転(ちょうねんてん)」および「腸閉塞(ちょうへいそく)」です。

 

「環境の変化等、特に心当たりもないのに、急に便秘になった」という症状に加え、背中の痛みや、強い腹痛の繰り返し、吐き気などの症状が出たら、これらの病気になっている可能性も否定できないので、できるだけ早く医師に診てもらうことをおすすめします。

 

万が一、急性便秘の原因が腸捻転や腸閉塞であった場合、発見・治療が遅れると「腸が壊死して腹膜炎を起こし、死に至る」という最悪の事態を招くこともありますよ。

 

慢性便秘とは

慢性便秘とはその名のとおり、「長期間、便秘の症状が出ている」という便秘を指す言葉で、「便秘で悩んでいる」と自覚している人のほとんどは、この慢性便秘に該当します。
ちなみにこのサイトでご紹介する便秘改善ノウハウも、基本的にはすべて、この慢性便秘を改善するためのものですよ。

 

慢性便秘を引き起こす原因として、もっとも多いのが、「腸のぜん動運動が弱く、便を直腸まで押し出す力が足りない」という、弛緩性(しかんせい)便秘です。
慢性便秘のうち、約8割近くの人が、弛緩性便秘であると考えられています。

 

他にも慢性便秘の原因としては、肛門に直結している「直腸」の働きが鈍いために起こる「直腸性便秘」や、ストレスによって、腸のぜん動運動がまるでけいれんを起こしたような状態になる「けいれん性便秘」などもあります。

 

また、大腸ポリープや大腸がんなどの大腸の病気も、慢性便秘を引き起こす可能性があります。
腸捻転や腸閉塞は「大腸の状態がいきなり悪くなる」というものなので、便秘も急に起こる分、異変に気づきやすいのですが、ポリープやがんはそれに比べると進行スピードが遅いので、便秘も「慢性で、さらに、便秘の症状が少しずつ悪化していく」という状態になります。

 

そのため、異変にはなかなか気づけないことも多いので、健康診断を定期的に受けるのが必要なのはもちろんのこと、「この便秘は、思い当たる理由もないのにだんだん悪化している」などという状態になったら医師に診てもらう、ということも心がけましょう。